トライアスロンでは、トレーニングもさることながら、多くのアイテムが必要です。
特に、バイクパートでは自転車(バイク)本体はもちろんのこと、多くのアイテムが必要となってきます。トライアスロンに挑戦したばかりですと、まず何を揃えたら良いのかわからない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなトライアスロンに挑戦し始めたばかりのあなたへ、まず最初に手に入れるバイクアイテムを紹介します。
- トライアスロンのバイクパートで最初に必要なアイテム
- 各アイテムの種類や選び方
バイクアイテムの選び方
アイテムを選ぶ際のポイントは大きく2つ。「気に入ったデザインを選ぶこと」そして、「命に関わる部分はケチらないこと」です。
気に入ったデザインを選ぶ
バイクアイテムはたくさんの種類があり、デザインも多種多様です。ぜひとも自分が気に入ったデザインを選んでください。
気に入ったデザインのアイテムであれば、モチベーションが上がり愛着も湧きます。するとバイクにもたくさん乗るようになり、練習も楽しく継続できるようになります。
命に関わる部分はケチらない
ロードバイクでのツーリングはとても楽しいものですが、初心者でも時速3~40kmは出せてしまうので、落車した際の危険と隣り合わせでもあります。実際に競技中に限らず自転車走行中の命に関わる事故は数多く発生しています。
そのため、ヘルメット、サングラス、ライトといった命に関わるアイテムは、絶対にケチらずに安全性・信頼性のあるメーカーの製品を購入しましょう。
トライアスロン挑戦のためにまず最初に手に入れるバイクアイテム13選
バイク
まずは、これがなくては始まらない、ロードバイク本体です。
結論としては、初心者にはアルミのロードバイクをオススメします。
ロードバイクは、主に自転車のロードレース競技で使用される自転車のタイプです。ツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリアといったロードレースの映像を1度は観たことがあるのではないでしょうか。
ロードバイクは速く走ることに特化された形状で、ドロップハンドルという下部に大きく曲がった形のハンドル、そして細いタイヤが特徴です。
トライアスロンにおいて、オリンピックディスタンスの距離まではこのロードバイクが使用されるのが一般的です。
アイアンマンといった距離の長い競技では、TTバイク(タイムトライアルバイク)という、長距離向けのバイクを使用する人も多いのですが、メンテナンスも操作も最初は難しいので、これからトライアスロンに挑戦したいという方はロードバイクが良いでしょう。
ロードバイクはフレームの素材で大きく3種類に分けることができます。
クロモリ
メリット:乗り心地が良い
デメリット:重い
クロモリ素材とは、クロムモリブデン鋼の略で、つまりは鉄です。細く光沢のあるフレームシルエットが特徴で、昔から使用されている自転車素材です。
その素材の性質から、非常に頑丈で強度があり、衝撃吸収性も優れているため、のんびりと長距離ライドをするといった用途には合っています。
一方、トライアスロンやロードレースといったスポーツ競技にはその重さからあまり相性は良くなく、クロモリ素材でレースに出ている方はほとんど見かけません。
アルミ
メリット:クロモリより軽い、比較的安価
デメリット:振動吸収性が低い
クロモリよりも軽量で、カーボンよりも安価なアルミ素材のモデルは、多くのメーカーにおいてエントリーモデルという位置づけで使用されています。
ですが、現在は開発も進み、アルミモデルでもどんどん軽量化されて乗り心地も良くなっています。
何より手の届きやすい価格設定というメリットのため、アルミフレームでレースに参加している方も非常に多いです。
カーボン
メリット:最軽量、振動吸収性も高い
デメリット:高価、想定外の衝撃に弱い
カーボン素材は金属ではなくその名の通り炭素繊維を使用したフレームです。クロモリやアルミと比較すると非常に軽量で、振動吸収性にも優れており、現在のロードバイク市場を席巻しつつあります。
一方、衝撃には強くなく、落車などでフレームが破損してしまうこともあります。
また、価格帯もアルミフレームと比較して高価なことから、中上級モデルとして位置付けられていることが多いです。
結局初心者はどれを選べばいいの?
素材や搭載されている機材によっても価格は大きく異なりますが、トライアスロンにこれから挑戦しようという方はアルミ素材のロードバイクをオススメします。
比較的安価かつ軽量、そして強度もありますので、まずこちらでロードバイクの操作や楽しさを体験してみてください。
もちろん、ロードバイクを選ぶ際に最も大事なことは、気に入ったデザインの機種を選ぶということです。最初はいろいろメーカーのホームページを巡り、気になるバイクを探して見てください。
ヘルメット
ロードバイクを楽しむ上で、ヘルメットは必須のアイテムであり、命を守る非常に重要なアイテムです。
冒頭の通り、ロードバイクでの落車や事故は誰にでも起こりうるものですので、しっかりと耐久性や安全性の高い品を選びましょう。
また、トライアスロンのレースではヘルメッドを装着していないとそもそも参加することができませんので、バイク本体と一緒に最初に揃えましょう。
OGK-KABUTO、GIRO、LAZERといったメーカーが知名度があります。知名度があると言うことは、それだけ多くの方に使用されて信頼性もあるということですので、最初はこれらのメーカーから選ぶと良いでしょう。
ヘルメッドの大きさも種類があるので、実際にショップで店員さんに相談しながら試着した上で購入すれば間違いないでしょう。
サングラス
サングラスを使用する目的は、走行中のゴミや虫、風などから眼を守るためです。走行中に目をつぶってしまうと非常に危険ですので、必ずサングラスを装着して走行しましょう。
また、トライアスロンのバイクパートが行われる時間帯は日も高くなっており、太陽光が目に入ってしまうと危険ですし、眼球に紫外線が入ると日焼けしてしまい体力消耗に繋がります。
特に自転車用のサングラスは落車しても簡単には割れないようにつくられていますので、サングラスを装着することで快適かつ安全にバイクに乗ることができるようになります。
オークリーやSMITHといったメーカーが人気です。ぜひともモチベーションが上がるお気に入りのデザインを選んでみてください。
サイコン
サイコンとはサイクルコンピューターの略で、バイクに取り付けることで走行中の速度やケイデンス(ペダルの回転数)をリアルタイムに確認することができます。
ロードバイクのトライアスロンは3種目の中でも最も競技時間が長く、後にランが控えているので、体力や脚のマネジメントが非常に重要になってきます。そんな中で自分のペースがわからない状態で走ってしまうと、ハイペース過ぎて体力を消耗し、最悪リタイアなんてことにも繋がりかねません。
最初は最低限の機能のみが備えられているタイプで構いません。走るたびに記録が蓄積され、トレーニングの楽しさもどんどん増してきます。
GARMINやPolarといったメーカーが有名です。スポーツウォッチが同じメーカーであれば、記録アプリでのデータの連動もスムーズに行うことができるため、既にスポーツウォッチを持っているようであれば、同じメーカーで揃えると良いでしょう。
バイクシューズ
ロードバイクに装着できるバイクシューズには、ロードレース用とトライアスロン用の2種類がありますが、トライアスロンに挑戦しようと考える方はトライアスロン用のシューズ一択です。
バイクシューズのメリットは、バイクにより多くの力を伝えることができるということです。
シューズにペダルが固定されるため、ペダルを踏む力だけでなく引く力も動力になるなど、ペダリングの力が最大限バイクに伝わるように設計されているので、より快適かつ無駄なくバイクに乗ることができるようになります。
更にトライアスロンシューズは、スイムを終えて濡れた脚でも快適に履けるように撥水性が優れた素材となっていたり、着脱がしやすいよう開口部が広くなっていたりと、トライアスロンの競技特性を踏まえた設計になっていて快適にレースに臨むことができます。
最初はフラットペダルでも構いませんが、バイクに乗ることに慣れてきたらぜひともトライアスロンシューズを購入しましょう。
ビンディングペダル&クリート
トライアスロンシューズを使用するためには、スキーのようにペダルへシューズを固定する必要があります。そのためのアイテムがビンディングペダルとクリートです。
ビンディングペダルはバイク本体にペダルとして設置し、クリートはシューズ側に装着します。
ビンディングペダルはメーカーごとに仕様が異なるため、適合するクリートもそれぞれ限られます。そのため、ショップの店員さんと相談しながら、相性の良いものを選択しましょう。
バイクウェア
ロードバイクに乗る際にはサイクルジャージを着ることをオススメします。
サイクルジャージは、発汗性、撥水性に優れ、股下部分がペダリングしやすい形状になっていたり、パッドがあるため長時間乗っていてもおしりが痛くなりにくいなど、快適にロードバイクに乗るための設計が数多くなされています。
レース本番に着用するトライウェアでも同様の性質はありますが、バイク一本に性能を絞ったサイクルジャージにはやはり勝てませんので、バイク練習の際にはぜひともバイクウェアを着用しましょう。練習のモチベーションが上がる、気に入ったデザインを選んでみてください。
グローブ
グローブを装着する大きな理由はハンドルのグリップ力を高めるためです。
長時間のライドでは、握力がなくなってきてハンドル操作を誤ってしまう危険もあり、グローブを装着することでしっかりとハンドルを握ることができます。そして転倒した際に手をついてしまった際の安全性確保のためにも、グローブは非常に有用となります。
練習時期に応じて、冬用のフルフィンガータイプ、夏用のショートフィンガータイプの気に入ったものを選びましょう。
ドリンクボトル&ボトルゲージ
ロードバイクは長時間の有酸素運動であるため非常に汗をかきます。そのため、ライディング中に片手でも飲めるロードバイク用のドリンクボトルを用意しましょう。
思っている以上に汗をかくため、サイズは大きい600~700ml前後のものがオススメです。たくさんの種類、デザインがあるので気に入ったものを選びましょう。
ドリンクボトルを設置するためにはボトルゲージが必要なのでこちらも併せて用意しましょう。基本的にロードのボトルサイズ規格は統一されているので、気に入ったものを選んで問題ありません。
ペットボトルだと、キャップがあるために飲みにくかったり、ボトルゲージにしっかりはまらずに走行中に落下したりと非常に危険なので、必ずロードバイク用のドリンクボトルを購入しましょう。
空気入れ
ロードバイクの空気は思った以上にすぐ抜けてしまうため、空気入れもバイク購入と同じタイミングで購入しましょう。
この際注意すべきなのが、タイヤバルブ(空気を入れるところ)の種類です。
ロードバイクのタイヤバイブは仏式という種類なのですが、身近にあるママチャリは英式で種類が異なります。そのため、空気入れを選ぶ際には仏式に対応しているものを購入しましょう。
ロードバイクはタイヤの空気圧も重要となるので、調整できるよう空気圧ゲージがあるものを選びましょう。
カギ
ロードバイクは速く走ることに特化したマシンですので、軽量化のために最低限のパーツしかついていません。そのためママチャリには当然についているカギもないため、防犯のために必ず用意しましょう。
高価なロードバイクは盗難事件も多々発生しているので、耐久性に優れ、かつライディングの負担にならないようできるだけ軽いカギを選びましょう。
ライト
カギと同様に、ロードバイクには軽量化のためにライトもついていません。しかし、自転車が夜間走行する際にはライトを点灯させることが道路交通法で定められているため、必ずライトも購入しましょう。
リアライトについては代わりに反射器材が設置されていれば問題ありませんが、走行中の自動車からの視認性向上のため、ぜひとも併せてリアライトも設置することを推奨します。
多機能六角レンチ
最後に紹介するのはメンテナンスツールです。
複雑なメンテナンスはもちろん購入したショップに持ち込むのが一番ですが、これさえあれば、サドル調整やボトルゲージの設置など、簡単な調整は自分でもできるようになります。
自分でメンテナンスができるようになってくると、どんどんバイクに愛着が湧いてきますし、トレーニングも楽しくなってくるので、少しずつでもできることを増やしていきましょう。
相棒を探してみよう
いかがでしたでしょうか。
バイクアイテムは3種目の中で最も種類が多く、最初は大変かもしれませんが、どれも必要なものですので、何度も読み返して揃えてみてください。
たくさん種類やデザインがあり、選ぶのに悩んでしまうかもしれませんが、これから多くの時間や体験を共有する相棒たちですので、楽しんで選んでみてください。
お気に入りのアイテムたちと共にトライアスロンライフを楽しみましょう。