Step4 ランを知る【概要・アイテム・練習法を学ぼう】

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トライアスロンに挑戦しようと決めたのは良いものの、ランニングは逆に情報が多すぎて悩んでしまう・・・

こんな風に、何から手を付けたらいいのかを悩む方も多いのではないでしょうか。

この記事では、3ヶ月でオリンピックディスタンス完走をするための、トライアスロンのランに関する「概要」「必要なアイテム」「3ヶ月のスケジュール」を筆者の経験に即した形で紹介します。

トライアスロンのランに絞って紹介しているので、読み終わった後にはレースへ向けてのラントレーニングをすぐに開始することができるようになっているはずです。

この記事のポイント
  • ランは最も疲労している状態で行う
  • トレーニングの最初は歩くこと
  • 最後は思いっきり楽しもう

トライアスロンのランってどんな競技?

まず、マラソンとの違いを中心にトライアスロンのランパートがどのような競技か紹介します。

距離といった客観的に把握できるものだけでなく、競技を行う状況の違いも知っておきましょう。

マラソンとの違い

トライアスロンとマラソンの大きな違いは、「疲労した状態で行うこと」そして「夏場の日中に行うこと」です。

トライアスロンでのランは、3種目の中で最後の種目であるため、スイム、バイクを行った後の非常に疲労した状態で迎えることとなります。そのため、トレーニング時とは同じように身体を動かせないことや、普段のペースが出せないことを前提に準備する必要があります。

そして、マラソンシーズンは冬場ですがトライアスロンシーズンは主に夏場です。スタートはまだ気温の低い朝7~8時頃ですが、ランに入る頃には日中の気温が高い時間帯となります。

そのため、非常に疲労が溜まった状態で、体力が奪われる日中の暑い時間帯に競技を行う種目であるため、事前に十分な準備や対策が必要となります。

距離

フルマラソンの距離は42.195kmですが、オリンピックディスタンスのランパートの距離は10kmです。

3ヶ月しっかりとトレーニングを積んだ状態であれば、10kmは十分走りきれる身体になっているかと思います。

しかし、紹介した通りトライアスロンのランパートは普段とは異なるコンディションで行われるため、十分な対策が必要となります。

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ちなみにアイアンマンでのランの距離はフルマラソンと同じ42.195kmです。

30℃を超える夏場にフルマラソン・・・やはりアイアンマンは鉄人レースですね!

時間

フルマラソンを走る時間は、4時間を切れば一人前と言われています。

一方ランパートの距離10kmは、しっかりと練習を積んだ方であれば60分から70分程で走り切れる距離です。

ラン単独での制限時間は設定されていませんが、多くの大会ではレース全体で4時間前後の制限時間が設定されています。

ランの前に行われるスイム・バイクといった競技のがんばりによってランに費やせる時間が決まってくるため、極端な苦手種目をつくらないことがランパートクリアにとっては重要となります。

必要なアイテム

ここで紹介するアイテムはトレーニング用が多く、レース本番では使用しないものもあります。ですが、適切なアイテムでトレーニングすることは快適さや怪我防止につながりますし、何よりモチベーションが上がります。

しっかりとトレーニングを行うため、気に入ったアイテムを探してみましょう。

ランニングシューズ

まずはランニングシューズを購入しましょう。

ランニングシューズは走りやすいだけではなく、怪我防止にも繋がります。最初だからといって、スニーカーなどで走ったりはせずに、必ずランニングシューズを使用しましょう。

最近のマラソン界の厚底ブームで、厚底シューズに興味がある方もいるかもしれません。厚底シューズの中にも、初心者用から上級者用まで様々な種類のシューズがあるため、最初はスポーツショップの店員さんと相談・試着をして、初心者向けのシューズを探してみましょう。

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迷ったらデザインで選ぶのもおすすめです!

ランニングウェア

レース本番はトライウェアというトライアスロン用のウェアを着るので、ランニングウェアはトレーニング用に購入します。

適当なTシャツで良いや。と思った方も多いのではないでしょうか。それでも、ランニングウェアを購入することを強くオススメします。

ランニングウェアは走ることに特化したウェアですので非常に快適です。そして、気に入ったデザインのランニングウェアであれば、何よりモチベーションが非常に上がります

地道にコツコツとトレーニングをすることが重要なトライアスロンにとって、トレーニング時の快適さ、そしてモチベーションの維持は非常に重要となってきます。

ランニングソックス

ランニングソックスも、普段使用している靴下ではなくランニング用のものを使用しましょう。

ランニングソックスは、厚い素材を使用しているため走る際の衝撃を和らげる効果があったり、土踏まずにサポートが付いていたりと、安全に走るための機能が数多く備わっています。

快適さ、そして怪我防止のためにぜひともランニングソックスを使用しましょう。

ランニングキャップ

ランニングキャップは日焼け防止や直射日光を遮ることによる熱中症予防といった効果があります。

トライアスロンのランは夏場の日中に行うことが多いため、安全のためにもこのような暑さ対策は必須です。

また、朝ランを行う際、寝起きで髪の毛がボサボサという状態でもランニングキャップを被ることで隠すこともできるため、特にトレーニングを朝に行う方にとっては必須のアイテムです。

サングラス

直射日光対策としてランニング用サングラスも重要です。

直射日光が視界に入ると眩しいのはもちろんなのですが、集中力が低下してしまうこと、そして眼球の日焼けによる体力低下を防止することができます。あまり知られていませんが、眼球も紫外線で日焼けしてしまいます。

サングラスはバイクパートでも使用するので、兼用することを前提に気に入ったデザインを選びましょう。

スポーツウォッチ

スポーツウォッチは、「走るペース」、そして「心拍数」が確認できるものを選びましょう。

スポーツウォッチの種類は多く、価格帯も幅広いため、最初は迷ってしまいますが、最低限この2つが確認できる機種であれば問題ありません。

ランは最後の種目であるため、いかに体力を最後まで残してリタイアせずにゴールできるかということも重要となってきます。そのためには、走るペースそして心拍数で常に自分をコントロールすることが重要となります。

結ばない靴ひも

時間制限があるトライアスロンにとって、バイクからランへと移るトランジションを素早く行うに越したことはありません。

その際にバイクシューズからランシューズへ履き替える必要がありますが、結ばない靴ひもを使用することで、靴ひもを結ぶ手間が省け、トランジションをスムーズに行うことが可能となります。

日焼け止め

ランの時間帯は夏場の日中が多い、日焼け対策は非常に重要です。

日焼けはやけどの一種であり、日焼けしてしまうとそれだけで体力消耗につながってしまうため、しっかりと日焼け止めで対策をしておきましょう。

特に競技の最中は汗を大量にかくのでウォータープルーフタイプの日焼け止めを選びましょう。

ランの練習メニュー

ランのトレーニングは、まず歩くところから始めます。

そして少しずつ距離や時間を伸ばしていき、3ヶ月後に15km走ることを目標にトレーニングを積み重ねます。

15kmというと途方もない距離に感じられるかもしれませんが、安心してください。少しずつトレーニングを積み重ねていけば決して無理な距離ではありません。一歩ずつ確実に挑戦していきましょう。

1ヶ月目

1ヶ月目の目標
  • トレーニングアイテムを揃える
  • 30分走る

最初はまずトレーニングアイテムを揃えましょう。特に重要なのがランニングシューズです。

走るのに慣れていない状態でいきなりスニーカーなどで走ってしまうと怪我をしてしまう可能性もあるため、必ずランニングシューズで歩くところから始めましょう。

また、練習場所も探しておきましょう。家の周りでももちろん構いませんが、信号で止まったり歩行者と接触してしまう危険があったりと、集中して走ることが難しいため、公園や河川敷、陸上トラックなどで練習することをオススメします。

都内ですと、皇居周辺、織田フィールド、駒沢公園、井の頭公園競技場などがランナーで賑わっています。

徐々に走る時間や距離を伸ばしていき、最終的に30分走ることを目標とします。

2ヶ月目

2ヶ月目の目標
  • 10km走る

2ヶ月目は徐々に距離や時間を伸ばして行きます。

この頃になるとトレーニングに慣れてきて、トレーニングをするのが気持ちよくなっているのではないでしょうか。

スポーツウォッチのペースも確認しながら、自分がどの程度のペースであれば気持ちよく走れるのか、どのくらいだとキツイのかといったことを意識しながら走ってみましょう。

2ヶ月目は最終的に、本番と同じ距離である10km走ることを目標とします。

3ヶ月目

3ヶ月目の目標
  • 15km走る
  • ブリック練を行う

3ヶ月目になると、10km走ることへの抵抗感は相当低くなっているのではないでしょうか。最終的には15kmまで走ることを目標とします。

本番以上の距離を走る理由は、「自信をつけるため」、そして「疲労した状態でも走る練習をするため」です。

トライアスロンは自然を相手にした競技でもあり、レース中に何が起こるかわかりません。そんなとき、本番以上の距離を走った経験があれば落ち着いてレースに取り組むことができます。

また、最後の種目であるランで走る10kmとトレーニングで走る10kmでは、身体の動き方や疲労度合いが全く異なります。

疲労した状態でも走れる経験を少しでも積んでおくことが、本番で実力を発揮することにつながります。

ブリック練とはバイク練習のあとにラン練習を連続して行う練習法です。本番と同じ順番でトレーニングを行うことで、バイクで脚が疲労した状態でもしっかりと走ることができるようになる効果があります。

3ヶ月間トレーニングを積み重ねてきたあなたであれば絶対に達成できますので、ぜひともレース前に挑戦してみましょう。

新型コロナウィルス(COVID-19)対策について

2020年7月の執筆時現在、新型コロナウイルス感染拡大が非常に増加しており、ランニングをする際には十分な注意が必要となります。

特に、以下の点にはくれぐれも留意してトレーニングを行いましょう。

①マスクやネックゲイターを使用する

②人が多い場所や時間帯を避ける

上記の対策を行いソーシャルディスタンスを保つといったマナーは、自分や周りの方を守るだけでなくランナー全体のイメージにも影響するので、感染予防目的としてはもちろんのこと、これからの快適なランニングライフのためにも十分適切な対策を行ってトレーニングを行いましょう。

参考記事:新型コロナウイルスが感染拡大するコロナ禍で、安全にランニングを行う方法

おわりに:感動のフィニッシュをイメージしよう

ランニングは多くの方にとって非常に身近なスポーツです。学校の体育やマラソン大会を経験したことのない方はほとんどいないのではないでしょうか。

トライアスロンのランもその延長線上です。速く走る必要は全くなく、確実に前へ進み、完走すれば良いのです。どれだけ時間がかかっても「完走した者全てが勝者」だということを、常に胸に刻んでおきましょう。

最後にトライアスロンのランパートのポイントのおさらいです。

この記事のポイント
  • ランは最も疲労している状態で行う
  • トレーニングの最初は歩くこと
  • 最後は思いっきり楽しもう

最終種目なのでとても辛いですが、それだけ練習の成果が正直に出ます。ですが3ヶ月しっかりとトレーニングを積み重ねてきたあなたなら絶対に大丈夫です。

フィニッシュテープに続くゴール前では、非常に多くの応援の方からの賞賛の声で、レースだけではなくここまで辿り着くために積み重ねた努力が報われたことを実感することができます。

自分の体力・技術・気持ちを力を出し切り、トライアスロンを完走した達成感、そして感動を思う存分味わってください。

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東京で働く30代のサラリーマントライアスリート。 5kmを走るのがやっとのところから練習を開始し、2019年に総距離226kmのロングディスタンスを完走しました。 現在は世界選手権を目指してトレーニングに勤しむ毎日。 トライアスロンの楽しさ、知識、ノウハウを発信しています。