Step1 トライアスロンを知る【概要・楽しさを知ろう】

トライアスロン競技のピクトグラム

この記事では、トライアスロンをやりたいが何をしたら良いかわからないあなたのために、「3ヵ月でトライアスロン完走プロジェクト」と題して、トライアスロンの概要から、具体的なトレーニングメニューまで、初心者がトライアスロンに取り組むためのポイントを発信しています。

Step1のテーマは「トライアスロンを知ろう」です。

トライアスロンに挑戦しようと考えたはいいものの、何をしたら良いか分からない。そもそも順番もよくわからない。そんな方も多いのではないでしょうか。

この記事では、トライアスロンがどんなスポーツなのか、そしてこれから何をしていくのかという点に焦点を絞ってまとめています。とはいえ、最初は右も左も分からない状況だと思いますので、一回で全て把握しようとはせず、練習と続けながら何度も読み返してみてください。その度に新たな発見があるかもしれません。

まずは肩ひじを張らずに、気楽な気持ちでトライアスロンの世界に触れてみましょう。

この記事での目標
  • 動画を観てイメージをつかむ
  • トライアスロンがどんなスポーツか知る
  • 本番までの3ヶ月の流れを理解する

トライアスロンを観てみよう

トライアスロンはどんなスポーツなのか?まず何をしたら良いのか?

知識として学ぶことはもちろん大切です。しかし、具体的なトライアスロンのイメージを持っていない状態で知識を得ても、効果は薄くなってしまいます。

ということで、最初にトライアスロンのイメージを膨らませましょう。

youtubeよりkanのオススメトライアスロン動画をご紹介します。百聞は一見に如かずということで、まずはこちらを観てトライアスロンがどんなスポーツなのか、どんな雰囲気なのかを覗いてみましょう。

1本目は2019年にお台場で行われた東京オリンピックのテストレースのハイライト。2本目はアイアンマンと呼ばれる鉄人レースの2019年世界選手権のハイライトです。

今回ご紹介した動画はプロ選手のレース動画ですが、競技の順番やレースでの動きなどは変わらないので、こういったプロレースの動画を観てイメージを掴むのは練習を行う上でも非常に良い影響を及ぼします。

これ以外にも、「トライアスロン」「triathlon」などで検索すると沢山動画が出てきますので、モチベーションを上げたいときなどにぜひとも観てみましょう!

トライアスロンを知ろう

トライアスロン動画を観ることで、イメージがより確固なものとなり、モチベーションも高まってきたのではないでしょうか。それではいよいよ、トライアスロンがどんなスポーツなのか知って行きましょう。

トライアスロンの概要

トライアスロンは水泳(スイム)→自転車(バイク)→長距離走(ラン)の順番で3種目を連続して行うスポーツです。

1974年にアメリカで誕生した比較的新しいスポーツと言えます。また、オリンピックでは2000年のシドニーオリンピックより正式種目となっています。近年は日本でも愛好者が増えており、芸能人も数多く挑戦していますね。

鉄人レースの印象が強いトライアスロンですが、距離はレースによって様々な種類に分かれています。最も距離の短いスプリントディスタンスは総距離約25kmですが、鉄人レースの異名を持つアイアンマンディスタンスは総距離約226kmと、全く異なる競技と言っても過言ではありません。

この「3ヶ月でトライアスロン完走プロジェクト」では、オリンピック競技での採用距離であるオリンピックディスタンスの完走を目指します。オリンピックディスタンスは、スイム1.5kmバイク40kmラン10km総距離51.5kmのレースです。

トライアスロンの種類と距離
種類SwimBikeRun合計
スプリントディスタンス750m20km5km25.75km
オリンピックディスタンス1.5km40km10km51.5km
ミドルディスタンス1.9km90km21.1km113km
ロングディスタンス(アイアンマン)3.8km180km42.195km226km
トライアスロンを走っているランナーたち

参加者データ

日本唯一のトライアスロン雑誌LUMINAの調査によると、トライアスロン参加者の平均年齢は48歳で、ボリュームゾーンは40~50代となっているそうです。

これは私の感覚とも一致します。レースに出場すると実感しますが、この年代が一番の激戦区です。そして何よりみなさん非常に速いです。

選ばれているモノから、練習時間、年間大会出場数までデータで見る、《にっぽんのトライアスリート像》| KONA Challenge supported by MAKES
KONAチャレンジEXPO(2019年4月28日開催=以下、KONAチャレEXPO)に合わせてLuminaが国内のトライアスリート約1.5万人を対象に実施した【トライアスロンリサーチ2019】。《にっぽんのトライアスリート&アイアンマン像》を浮き彫りにした最新の調査結果を、一部紹介しよう。

トライアスロンというと過酷なスポーツというイメージがあるため、意外と年齢層が高いことに驚かれた方も多いのではないでしょうか。

トライアスロンは、運動神経が良かったり体力が高かったりするともちろん有利ですが、それよりも大事なのは「継続して練習すること」です。4,50代のトライアスリートは、継続することの重要性を理解し、仕事で培ったタイムマネジメント能力を生かして日々練習に取り組んでいるクレバーな方が多い印象を受けます。

このように、トライアスリートは決して体力豊富でないとできない過酷なスポーツではないのです。

初期費用

多くの方が気になるであろうお金の話。

これはそれぞれの用具に幅があるため一概に言えませんが、大体15~20万円程あれば十分全てを揃えることができます。高いと取るか安いととるかは人それぞれかと思いますが、フィニッシュの瞬間の達成感は、間違いなくプライスレスです。

トライアスロン用具も、価格帯にはかなり幅があるため、最初はそんなに高価な品ではなくても良いと思います。高価な品は機能も複雑化しているため、トライアスロンに取り組む中で徐々に必要なモノを買い足して行けば良いかと思います。

ただ、全く知名度のないメーカーの異常に安い品を購入することは避けましょう。こういった商品は、性能が悪く、結果的に安物買いの銭失いとなる可能性も高いためです。

また、安全性という面でも安物は避けたほうが良いです。トライアスロンは楽しいスポーツではありますが、残念ながら死亡事故も発生してしまうスポーツでもあります。そのため、ヘルメットといった命に関わる用具は、安全性の高い正規品を購入しましょう。

用具はスポーツショップやトライアスロンショップ、ネット通販で購入する方法があります。行きつけのトライアスロンショップができれば練習の相談などもできるので心強いですね。

3ヶ月プロジェクトの練習メニュー

次に、今回のメインテーマである、「3ヵ月でトライアスロンに完走」するための練習メニューを紹介します。大体こんな感じで進んでいくんだな、くらいの気持ちで構わないので見ていきましょう。基本的に1ヶ月単位でフェーズに分けて、練習メニューを組んでいきます。

共通していることは、「地道に努力を積み重ねる」です。

0ヶ月目:準備・戦略

おいおい3ヶ月で完走できるんじゃないのかよ?と思った方も多いかもしれませんが、お待ち下さい。何事も準備は必要なのです。

走るためにはランニングシューズが必要ですし、泳ぐためには水着が必要となります。スニーカーで走っては怪我をする恐れがありますし、下着で泳いだら怒られます。

特にトライアスロンは用具も多いスポーツでもあるため、ある程度の準備は避けられないのです。いきなり全ての用具を揃える必要はありませんが、まず最低限練習ができるための用具の準備をしましょう。

0ヶ月目の目標
  • 全体の流れをつかむ
  • 最低限の練習ができる用具を揃える

1ヶ月目:運動に慣れる

1ヶ月目のテーマは「運動に慣れる」ことです。しばらく運動から遠ざかっていた方も多いかと思いますので、まずは身体を運動に慣らしていきます。

いきなり激しいトレーニングをしてしまうと、怪我をしてしまう恐れもありますし、キツイだけのトレーニングでトライアスロンが嫌いになってしまう可能性もあります。まずは運動を習慣にして、トレーニングに耐える身体にしていきましょう。

1ヶ月目の目標
  • スイム:徐々に泳げる距離を伸ばしていき、400m泳げるようにする。
  • バイク:ロードバイク走ることに慣れる
  • ラン:徐々に走る距離を伸ばしていき、5km走れるようにする。

2ヶ月目:本番の距離を目標にする

2ヶ月目に入ると、トレーニングをすることに徐々に身体も慣れてきます。

そのため、テーマは「本番の距離を目標にすること」となります。徐々に距離や強度を上げていき、本番の距離である、スイム1.5kmバイク40kmラン10kmを目指して練習を積んでいきます。

基本的には距離を自分のペースで伸ばしていく練習となりますが、ピンポイントで強度が強めの練習も加え、少しずつレースに向けての身体を作って行きます。

この頃になると、自分の身体の成長を感じるようになり、トレーニングが楽しくなってくることでしょう。

2ヵ月目の目標
  • スイム:1200m泳げるようにする
  • バイク:40km走れるようにする
  • ラン:10km走れるようにする

3ヶ月目:強度を上げていく

いよいよ本番が近づく3ヶ月目のテーマはレースを見据えて「強度を上げていく」ことです。

3ヶ月目に入る頃には、練習開始前とは身体つきも大きく変わっている方も多いかと思います。当初は疲れ切っていた練習も、軽くこなせるようになっているでしょう。

レース本番にピークを持っていくため、強度を高めてトレーニングを行なっていきます。この頃になると、体力も相当向上しているので、本番を見据えて複数種目のトレーニングも行なっていきます。

3ヶ月目の目標
  • スイム:2000m泳げるようにする
  • バイク:50km走れるようにする
  • ラン:15km走れるようにする
  • 2種目練習を行う

具体的な各種目の練習メニューはそれぞれのぺージで解説していきます。どの種目も、最初はタイムなどは気にせず、少しずつ距離や時間を伸ばしていくことが大切ですので、焦らずコツコツと取り組んでいきましょう。

また、用具については、最初に全て一気に揃えようとせず、少しずつ必要なものを集めて行きましょう。ただでさえ、新たな挑戦という慣れない状況となるため、やることが一気に増えてしまうと、序盤に挫折してしまう恐れがあります。

トライアスロンは用具が多いスポーツであり、レースの準備も最初は慣れないことが多いと思いますので、本番1週間前、そしてレース本番での動きや注意事項についてもまとめています。

kan

つまり、このサイトを順番に読むだけで、誰でも3ヵ月でトライアスロンを完走する方法の必要最低限、かつ全てを学ぶことができるのです。

トライアスロンの楽しさ、大変さ

トライアスロンはとても楽しいスポーツではありますが、もちろん大変だと感じる点もあります。ここではkanがこれまで感じた、トライアスロンでの楽しさと大変さを紹介します。

楽しいこと

自分の成長を感じることができる

これは誰でも間違いないと思います。そして、多くの方がトライアスロンにハマる理由はここに集約されるのではないかとも思います。

練習を続けることで、走れる距離や泳げる距離が少しずつ長くなり、自分の成長を感じることができます。特にはじめたばかりの内は、のびしろしかないので短期間でも大きく成長することができます。

距離や時間といった客観的な指標で表示されるため、確実なものとして認識でき、自分の成長が自信にも繋がります。そのサイクルに入ればトレーニングがどんどん楽しいものとなっていくでしょう。

達成感

トライアスロンに完走することは非現実的な目標ではありませんが、簡単なものではなく、地道な練習も必要となります。しかしその分、レースのゴールテープにたどり着いたときの達成感はこの上ないものとなります。

私も、トライアスロンのフィニッシュの瞬間程の達成感を、これまでの人生で味わったことはありません。今でも毎回フィニッシュでは泣きそうになりますし、感極まって号泣したこともあります。

ぜひとも自分がゴールする瞬間をイメージしながらトレーニングに取り組んでみましょう。

仲間が増える

トライアスロンは個人競技ではありますが、参加者はみんな仲間です。

参加者が増えてきたとはいえ、まだまだ競技人口は少ないスポーツであります。しかしそのため逆にトライアスリート同士の絆は深く、トライアスロンという共通点があるだけで一瞬で仲良くなることができます。

トライアスリートは、年代や職業も様々なので、ぜひともこういった交流も楽しんでみてください。

大変なこと

お金がそこそこかかる

危惧されている方も多いかと多いかと思いますが、前述の通り、やはりそれなりにお金は必要となってきます。

しかし、新しい趣味に取り組む場合、初期費用がかかってしまうことは避けられないため、これは受け入れるしかありません。

しかし、例えば多くのビジネスマンが楽しんでいるゴルフでは、初期費用として10~20万円はかかると言われており、打ちっぱなしでの練習代が毎回2000円程、プレー代が2万円程と、年間費用も含めると少なくないお金が必要となります。

また、スキーやスノボは、初期費用が10万円程度、そしてスキー場で楽しむのに1回2万円程度、泊りがけで行くと3~4万円程はかかってしまいます。

それに比べると、トライアスロンはプール以外のトレーニングは費用をかけずに行うことができますし、他のレジャーと比較しても突出してお金のかかるスポーツという訳ではないことがわかるのではないでしょうか。

時間が必要となる

長距離スポーツであるために、やはり練習にはそれなりに時間がかかってしまいます。

特にバイクは練習できる場所が限られているため、移動時間も含めると結構な時間がかかってしまいます。だからといって、車の往来が多い公道での練習は危険なので絶対に避けましょう。

しかし、オリンピックディスタンスであれば、バイク以外は長時間の練習は必要なく、大体1回の練習で1時間~1時間半もあれば十分効果的な練習をすることは可能ですのでご安心ください。

用具が多い

3種目行うという競技の性質上、どうしても使用する用具が多くなってしまいます。

レース本番で忘れ物をしてしまうと、レースに支障を来すだけではなく、最悪出場することができなくなってしまうため、用具の管理も重要なポイントとなってきます。

こちらはチェックリストで対応することをオススメします。

チェックリストを使用することで、忘れ物を防止することができますが、一度チェックリストを作成してしまえば、その後使い回すことができるので非常に便利です。チェックリストは後ほど紹介するのでそちらを利用頂ければと思います。

kan

トライアスロンを続ける中で大変なこともありますが、それを差し引いても楽しかったことの方が圧倒的に大きいです。トライアスロンに挑戦して本当に良かったと思います。

地道に努力を積み重ねる

当記事の内容を全て記憶するまで熟読する必要はなく、トライアスロンの全体像やレース本番までの流れをなんとなく理解できれば問題ありません。

大切なのは、「地道に努力を積み重ねる」ことです。

実際にやってみて学ぶことの方が遥かに多いので、練習に取り組みながら、疑問点にぶつかるたびに調べたり、またこのページを見返したりしたらよいと思います。特に動画は、直感的にも分かりやすいですし、モチベーション向上にも有効なのでかなりオススメです。

当プロジェクトは、3ヵ月でトライアスロンを完走するための方法を余すことなく、かつ必要な情報に絞ってまとめることを目標に作成していますが、最終的に練習するのはあなた自身です。

トライアスロンを完走するのは簡単なことではありませんが、地道に努力すれば誰でもできることです。そしてその楽しさは保証します。

当ブログをご覧になっているあなたとも、トライアスリート仲間として切磋琢磨できる日を楽しみにしています。

それでは、3ヵ月間楽しみましょう!

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ABOUT US
kan
東京で働く30代のサラリーマントライアスリート。 5kmを走るのがやっとのところから練習を開始し、2019年に総距離226kmのロングディスタンスを完走しました。 現在は世界選手権を目指してトレーニングに勤しむ毎日。 トライアスロンの楽しさ、知識、ノウハウを発信しています。